税金

旅行者向けの消費税払い戻し制度

  • 2020/01/24
  • 2021/06/21
悩む人

パースで購入したものを日本に持ち帰る際、免税手続きで消費税が返ってくる方と そうでない方がいると聞いたのですが、消費税が返ってくる条件を教えてください。

ご存知の方も多いかと思いますが、豪州で購入した物を日本に持ち帰る際に、豪州で支払った消費税(goods and service tax: GST, 10%)やワイン税(Wine equalisation tax: WET, 29%)を豪州の空港で払い戻しを受けることができます。これは海外で消費する目的で豪州で購入した物について、豪州のGSTやWETを還付するTourism Refund Scheme(TRS)という制度です。そのため、豪州に持ち帰る予定の物は適用対象外です。また、豪州への旅行者に限らず、飛行機や船舶クルー以外の全ての人が利用できます。

この制度を利用するためには、出国日より60日以内に一つのお店で合計税込み300ドル以上の一部の物(ビール、消費税のかからない物、サービス、豪州内で使用した物等)を除く商品を本人が購入し、原則手荷物で持ち込み、豪州に持ち帰らないことが必要です。豪州から出国する空港で対象の商品、タックスインボイス、パスポートと搭乗券を所定のカウンターに持っていき手続きをします。ワインなど機内持ち込みできない物を申請する場合は、チェックインする前にカスタマーサービスカウンターにて追加の手続きをする必要があります。

また、豪州国内の空港を乗り継ぎして出国する場合は、豪州国内の最後に利用する空港での手続きが必要ですのでご注意ください。一つのお店で合計税込み300ドル以上とありますが、一回の買い物ではなく複数回の買い物の合計で問題ありません。また、お店によってはタックスインボイスをお願いしないと出してくれない場合があるため、必ずタックスインボイスをもらって下さい。

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WRITER INFO

安藤 猛
Deloitte

日本の公認会計士として東京で10年間勤務の後、パースに派遣されるも、パースのワークライフバランスに魅せられ移住。英語が苦手ながら、世界共通言語である会計を駆使し、周りに支えられ、今に至る。

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